O16 private residence
田園風景の広がる敷地に将来店舗として利用できるような計画が求められた住宅。
設計当初は、平屋建ての分棟形式がこの場所に合うと検討して、予算要望などから分棟ではない二階建てとなると、アプ
ローチ・エントランス・生活音など様々なことを整理してまとめていくと意外と今回はうまくいったと思っている。
飼っている犬たちに走りまわれる場所が欲しいとの要望があり、このスペースを二階ベランダに確保することで、下階を店
舗の居室部分とし、生活音を解決することにつながった。このベランダの手摺は余分なものを目隠しすることで、LDKから
は遠く広がる山並みと空しか見えない調整材の役割を果している。
アプローチ・エントランスについては、メイン玄関を店舗側にとり、サロン待合を設けている。生活玄関は、あくまで勝手口
の扱いとし、ポスト、インターフォン、駐車場から近い場所と機能を優先させながら、植栽などで目立たなくすることで店舗
の外構にも一役かっている。
外観については、一階部分は二種類のアースカラーの壁を用い、二階部分については、白として、ここでは見えないもの
(無いもの)として、表現している。これは、平屋建分棟形式を踏襲した結果である。